中川美保ライブ見聞録A
中川美保とヴァレンタインを楽しむ会主催
「ヴァレンタインコンサート」より

2005年3月1日(火) 午後7時〜 於:東京・千代田区麹町 FM東京スタジオ
文 まびっく会員 藤本直樹 / 写真 T.T   

 中川美保ファンの皆さん、とうとうこの日がやってきました!!我らが中川美保さんが、おなじみのピアニスト須江太郎さんとの共演でラジオCMに出演されることになったんです!
 美保さんの美しいサクソフォンの音色が聴けるのは、Tokyo FMで毎週土曜日の夜24:30〜24:55に放送されている番組「渡辺貞夫のナイトリー・ユアーズ」の途中で流れる「みずほ証券」のCM。曲目は、エリック・サティの「ジュ・トゥ・ヴ」。
 
 このCMの収録が、去る3月1日(火)の午後7時頃から、千代田区麹町にあるFM東京のスタジオで行われました。今回のCMのコンセプトは、みずほ証券を利用することのメリットを、素人の演奏とプロ奏者の中川美保さんの演奏の比較にたとえてアピールするというもので、実はその素人役を畏れ多くも中川先生の門下生である筆者が仰せつかりました。
 午後7時前、「素人」が誰よりも早くスタジオ入りしました。何せこれが人生最初で最後になるであろうラジオ局の収録スタジオです。何とも居心地の悪いそわそわした気分で心細げに待っていると、入口の方から女性の明るい声で「おはようございま〜す」。「『おはよう』か。さすが業界は違う!」と一人感心していると、誰あろう美保さんでした。あの声を聞く限り、「さすがは中川先生!『収録って大好き。だって、何回でもトライできるんだもん。』と言っていただけのことはあるなぁ」と思わずにはいられませんでした。しかし、そこはさすがプロ。楽器を手にすると、心なしか締まった顔つきになりどことなく緊張感が漂ってきました。



まず藤本さんが演奏するジュ・トゥ・ヴを収録

 そこで、いざ収録です。まずは「素人」から。プロデューサーの方と美保さんの当初のイメージが異なっていたため、その場で演奏箇所が変更となるハプニングもあり、正直逃げ出したい気分でしたが、「そもそもの趣旨が『プロとの差』を表現することにあるのだから」と自分に言い聞かせ、開き直って少し気楽に(怒られそうですが……)やらせていただいたおかげで、何とか形にはなったようです。
 そしていよいよ真打登場!美保さんが録音マイクの前に立ちました。やはりその立ち姿には、素人とは明らかに異なるオーラを感じます。まずは軽く練習が行われ、サクソフォン、ピアノ、それぞれの楽器の鳴り方を確かめていたようです。私の耳には、そのまま本番に使えるような演奏に聴こえましたが……。



美保さんがマウスピースに息を吹き込み、気合を入れるとスタジオに一瞬緊張感が漲る

 そして、周囲にいる数名の関係者が見守る中、いざ収録がスタート。須江さんとの間合いを確かめるようにして、美保さんの合図で演奏が始まりました。それまでの比較的和やかな雰囲気とは打って変わって緊張感を漂わせたスタジオに、お二人が奏でる心地よい音色が響き渡ります。驚かされたのは、同じ楽器から繰り出されたとは思えないくらい、練習時とは全く異なる音に聴こえること。まさに音に魂が吹き込まれたかのよう。そうは言っても、プロとはいえ、そこはお二人とも人の子。数分の演奏中に、若干のミステイクや納得のいかないフレーズも生じ、何度か録り直しが行われました。その度に「ぜ〜んぜんっ、ダメっ!!」「何でこんなところで間違えるんだろう……」と悔しそうな表情をされていたのがとても印象に残っています。



アツ、しまった!思いどうりにいかず、もう一度やり直し




何回もやり直しが続くなかで、美保さんの演奏姿かからオーラが

 しかし、途中プロデューサー氏もおっしゃったように、回数を経るにつれ徐々に演奏が「乗って」来て、結局2ケタに近い録り直しを経た後、ようやくお二人がそれなりに納得できる「音」を録ることが出来ました。そして、1時間を超える収録が終了しました。
 出来上がったCMは、美保さんの繊細なサクソフォンの音色と軽快な演奏によって、CM企画者の思い、そして企業のイメージに違わぬ素晴らしい仕上がりとなったようです。皆さんもその美しい音色に聞き惚れること間違いありません。是非一度お聴きください。



収録が終わって、ピアニストの須江さんとプロジューサー
のFM東京・林屋CMルーム室長と満足感に浸る美保さん